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1Uに10基のマイクプリを凝縮した、MOTUのモンスターマシンMOTU 10preが発売開始!

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DTMステーションでもこれまで数多くの製品を紹介してきた、米国の老舗オーディオインターフェイスメーカー、MOTU。そのMOTUから、1Uラックマウントサイズという限られたスペースに、10基ものマイクプリアンプを搭載した強力なオーディオインターフェイス、「10pre」が発売されました。通常、1Uサイズのオーディオインターフェイスでは、マイクプリアンプを8基搭載したモデルが多く存在しています。一方、10preはその名の通り10基のマイクプリを搭載。たった2基の違いですが、ドラム録音でルームマイクやスネアボトムを追加したり、バンド編成での同時録音を行ったりと、これまでの8基では「あと少し足りない」と感じていたシチュエーションに、これ1台で対応できる製品となっているのです。

接続方式も、最新のThunderbolt 4およびUSB4に対応し、Mac、Windows、そしてiOSデバイスでも使える柔軟性を確保。もちろん、MOTUが誇るAVBネットワーク機能も搭載しており、イーサネットケーブル1本でシステムを拡張できる将来性も備えています。国内での価格は297,000円(税込)。ESS Sabre32 Ultra DACテクノロジーによる高音質設計や、スマホからも制御可能な刷新されたDSPミキサーなど、見どころ満載のMOTU 10pre。実際どのような製品なのか、その詳細を紹介していきましょう。

MOTUから10基のマイクプリを搭載した1Uインターフェイス、10preが新発売!

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10基のマイクプリを1Uに凝縮!ドラム録音、バンド録りも完璧

今回の10pre、最大の特徴にして最大の魅力は、やはり製品名が示す通り、10系統の高品質マイクプリアンプを搭載しているという点。1Uラックサイズオーディオインターフェイスのアナログ入力数のスタンダードが8chである中、10preではフロントパネルに2系統、リアパネルに8系統のコンボジャックを装備することで、計10chのアナログ入力を実現しています。

フロントに2基のコンボジャックを装備している

このちょい足しが意外と便利で、たとえばドラムのレコーディングの場合。キックに1本、スネアのトップ、ハイハット、ハイとミッドとローの3つのタム、左右のオーバーヘッドを立てると、これだけで8本のマイクが必要になります。従来の8ch機では、これが限界。または別のマイクプリを用意してADATで接続するといった工夫や追加投資が必要でした。一方、10preであれば10chあるので、上記の8本をすべて接続した上で、さらにスネアのボトムマイクを追加したり、キックをイン・アウトで立てたり、あるいは部屋の鳴りを録るためのルームマイクを立てたりといったことが、これ1台で行うことができるのです。

リアに1〜8ch分の入力端子を搭載

また、バンドの一発録りといった場面でも、ドラムに4本、ベース、ツインギター、ステレオのキーボード、ボーカルといった構成でも、10chあれば全員の音を同時に、個別のトラックとしてDAWにレコーディングすることが可能です。機材を減らしてシンプルかつコンパクトにシステムを構築したいというプライベートスタジオや、機材車への積載量を減らしたいバンドマンにとっても、このプラス2chは結構魅力的だと思います。

入力端子はすべてXLRとTRS兼用のコンボジャックとなっており、マイクだけでなくライン入力や、Hi-Z入力対応なのでギターなどのハイインピーダンス楽器も接続可能。最大ゲインは+74dBで1dBステップで調整可能と非常に余裕があり、リボンマイクなどの出力が低いマイクでもクリアに増幅できます。等価入力ノイズを示すEINは-129dBuと極めて低ノイズで、各チャンネルには個別に48Vファンタム電源、-20dBパッドが用意されており、これらはフロントパネルから瞬時にアクセス可能です。また、位相反転などの設定を含め、PCやスマホ上のコントロールソフトであるCueMix Proからすべての機能を遠隔操作することもできるようになっています。

フロントのツマミで、1dB単位でゲインを調整可能。最大ゲインあは

アナログインサート端子を装備。リターンはライン入力としても機能

さらに見逃せないポイントとして、リアパネルのインプット1と2には、センドとリターンのアナログインサート端子が装備されています。これは、マイクプリアンプを通った直後の信号を一度外部に出力し、コンプレッサやEQなどのアウトボードを通してから、再びADコンバータの手前に戻すための端子。ボーカルやスネアの録音時にあらかじめアナログのコンプでピークを叩いておきたい場合や、お気に入りの実機EQで色付けしたい場面でも、10preなら簡単に掛け録りできるようになっているのです。

センドリターン端子を搭載しているので、アナログ機材も簡単にインサートできる

ESS Sabre32 DAC搭載でダイナミックレンジ125dBの高音質設計

オーディオインターフェイスの心臓部ともいえるDAのコンバータには、ハイエンドオーディオ機器やピュアオーディオの世界でも定評のあるESS Technology社のSabre32 DACテクノロジーが採用されています。MOTUの上位機種である16A、848などでも採用されているもので、透明感のあるサウンドと解像度の高さが特徴となっています。

高品位な入出力にさまざまな機材を接続できる

具体的なスペックを見てみると、ライン出力のダイナミックレンジは125dB、歪みの少なさを示すTHD+Nは-114 dBという、このクラスのインターフェイスとして最高峰の数値を実現しています。マイクプリアンプ自体のノイズの少なさを示すEINも-129dBuと非常に低ノイズな設計なため、どれだけ小さな音を増幅しても、余計な「サーッ」というノイズがほとんど乗らない性能となっています。実際、録音した音をクリアに再生することができ、微細なニュアンスや空間の奥行きまで正確に聴くことができました。

モジュラーシンセ制御も可能なDCカップリング出力

また、8系統あるライン出力はすべてDCカップリングに対応。一般的なオーディオ信号だけでなく、直流信号も出力できるので、MOTUのVOLTAやAbleton LiveのCV Toolsなどのソフトウェアを使えば、搭載された出力端子からCV信号を出力し、ユーロラックなどのモジュラーシンセやアナログシンセサイザをDAWから直接コントロールすることが可能です。

DCカップリング対応のライン出力を8系統装備

便利なモニターコントロール機能

ほかにもフロントパネルには2系統の独立したヘッドホン出力を装備しており、それぞれ別々のミックスバランスを流すことができます。出力部にはモニターグループ機能やAとBとCの切り替え機能も搭載されており、メインのモニタースピーカーとサブのスピーカー、さらにはラジカセなどを切り替えてミックスを確認したり、5.1chや7.1chといったサラウンド環境の構築も行えます。フロントパネルにはトークバック機能を持つTALKボタンやモノラルにするMONOボタン、MUTEボタンも独立して配置されており、モニターコントローラーとしての機能も充実しています。

フロントには、独立した2系統のヘッドホンアウトを搭載している

Thunderbolt 4とUSB4対応で超低レイテンシーを実現、iOSにも対応

続いて次はPCとの接続周りを見ていきましょう。MOTUのオーディオインターフェイスといえば、ドライバの安定性と優秀さに定評がありますが、今回の10preも同様。Thunderbolt 4およびUSB4に対応しており、もちろん下位互換性もしっかり確保されているため、Thunderbolt 3やUSB 3、さらにはUSB 2ポートしか持たないPCでも問題なく使用することができます。

付属のケーブルでPCと接続

PCと接続する際は、付属している40Gbps対応USB-Cケーブル1本でOK。ユーザーが難しい設定をする必要はなく、接続されたポートの規格に合わせて、10preが自動的に最適な接続モードをThunderbolt、USB4、USB3、USB2の中から選択してくれます。フロントパネルの3.9インチ液晶ディスプレイにはHOSTアイコンが表示され、現在どのモードで接続され視覚的に分かるようになっているのも、現場でのトラブルを防ぐ設計といえますね。

フロントパネルに接続状況が表示される

そしてMOTUが長年磨き上げてきたドライバ技術により、驚異的な低レイテンシを実現しており、96kHz動作時、バッファサイズを32サンプルという極小に設定した場合の往復レイテンシーであるRTLは約1.8ミリ秒。これは、スピーカーから音を出して、耳に届くまでの距離換算だと約60cm。普段、会話するときにレイテンシを感じたことがないと思いますが、それぐらいの超低レイテンシとなっています。これだけレイテンシが小さければ、ドラマーがモニター音を聞きながら叩いたり、ギタリストがDAW上のアンプシミュレーターを通して演奏したりしても、違和感を感じることはほぼないと思います。

96kHz、ホストバッファ32サンプルで、往復レイテンシは約1.8ミリ秒

また、リアパネルにはUSB-C端子のDEVICEポートも装備されています。これはUSBハブとして機能し、ハードディスクやディスプレイなどの周辺機器を接続できるほか、PC側がThunderbolt接続であれば、ここに別のThunderboltデバイスをデイジーチェーン接続することも可能です。最大6台まで接続でき、さらにこのポートは15Wの電源供給能力を持っているので、バスパワー駆動の周辺機器を安定して動作させることができます。

PCとDEVICEポートが用意されている

iOSデバイスでのモバイルレコーディングにも対応

またUSBオーディオクラスコンプライアントに対応しているので、iOSデバイスでも、Lightning端子搭載機であればLightningからUSBカメラアダプタを、USB-C端子搭載機であればUSB-Cケーブル経由で接続するだけでそのまま使用することができます。iPadにCubasisなどのDAWアプリを入れ、10preを接続すれば、PCレスで10chマルチトラックレコーディングを行うこともできます。

10preをスタンドアロンで動かして、iPadでコントロールすることもできる

DSPミキサーCueMix ProとAVBネットワークによる無限の拡張性

そして10preにはDSPが内蔵されており、PCのCPU負荷を一切気にすることなく、レイテンシーなしでミキシングやエフェクト処理を行うことも可能。これをコントロールするのが、ミキサーアプリのCueMix Proです。

10preのさまざまな詳細設定を行えるCueMix Pro

CueMix Proは、Mac、Windows、iOSに対応したコントロールアプリで、64チャンネルの入力と32バスの構成を持つ本格的なデジタルミキサーとして機能します。各チャンネルには、アナログコンソールをモデリングした4バンドのパラメトリックEQ、ゲート、コンプレッサーが装備されており、リバーブも搭載しています。これらを使えば、ボーカル録音時に歌いやすいようモニター用のリバーブを返したり、ドラム録音時に音割れを防ぐためにコンプを薄く掛け録りしたりといった処理が、DAWを立ち上げることなく、ハードウェア内部だけで完結させることができます。

モニターにレイテンシなしでエフェクトを掛けることも可能

配信に便利なループバック機能とワイヤレスコントロール

またCueMix Proのパッチベイ機能を使えば、PCからの出力を再び入力に戻すループバックの設定も簡単に行えます。BGMを流しながらマイクで喋るといったライブ配信や、ゲーム実況などでも、便利に使うことが可能。リアパネルのネットワークポートにWi-Fiルーターを接続すれば、同じネットワーク内のiPadやスマートフォンからワイヤレスでCueMix Proを操作することもできます。スタンドアローンでも動作するので、10pre単体をデジタルミキサーとして使うこともできますよ。

自由自在にパッチングを行うことができる

付属DAWのPerformer Liteですぐに制作開始

さらに、DAWソフトのPerformer Liteのライセンスも付属。Performer Liteは、上位版であるDigital Performerの基本機能を継承しており、ある程度制限はあるもののレコーディング、編集、ミキシングが可能です。ちなみに、ここには100種類以上のバーチャルインストゥルメントやループ素材も含まれています。10preを購入する方は、すでにDAWは持っていると思いますが、出先用のPCにPerformer Liteをインストールして、レコーディングだけに使うといったこともできますね。

Performer Liteが付属している

AVBネットワークとオプティカル拡張モード

そしてMOTU製品ならではの大きな特徴であるAVBネットワークにもフル対応しています。リアパネルには2つのネットワークポートであるEthernet端子が装備されており、ここにLANケーブルを使ってAVB対応インターフェイスを接続することで、システム全体を1つの巨大なオーディオデバイスとして統合し、入出力数を簡単に増やすことができます。

WORD CLOCK、AVB接続にも使えるEthernet端子も装備

さらにオプティカル拡張モードという機能も搭載しており、これにより10preをオーディオインターフェイスとしてではなく、単体のアナログとデジタルの変換を行うADコンバーターおよびDAコンバーターとして動作させることができます。これを使えば、ほかのインターフェイスのADAT入力端子に10preを接続し、純粋に10ch分のマイクプリ増設ユニットとして活用することも可能。将来的にシステム構成が変わっても、10preが無駄になることはなく、マイクプリとして運用することもできますよ。

ADATを使って、10preを純粋なマイクプリとして使うことできる

vs 828、848、16A。どれが一番最適なオーディオインターフェイス?

MOTUには、今回紹介した10pre以外にも「MOTUから第5世代828がデビュー。超高音質な28in/32out USB3インターフェイスを試してみた」で紹介した828、「万能な最強オーディオインターフェース MOTU 848が発売!4系統のマイクプリと12系統のアナログ出力を備えた28×32入出力、TB4/USB4、Milan対応AVBなどを搭載」で紹介した848、「MOTU 16Aの第二世代モデル登場。64ch DSPミキサーやMilan対応AVB、Thunderbolt 4/USB4を搭載し、制作から配信まで網羅」で紹介した16A、など魅力的なインターフェイスが多数ラインナップされています。特にスペックが近く比較検討されやすい3機種。828、848、そして16Aとの違いを整理してみました。

特徴 MOTU 828 MOTU 848 MOTU 16A MOTU 10pre
アナログ入力 マイクプリ×2

ライン入力×8

マイクプリ×4

ライン入力×8

ライン入力×16

(マイクプリなし)

マイクプリ×10

(ライン入力兼用)

アナログ出力 ライン出力×8

XLRメイン出力×2

ライン出力×12 ライン出力×16 ライン出力×8
接続方式 USB 3 (5Gbps) Thunderbolt 4
USB4
Thunderbolt4
USB4
Thunderbolt 4
USB4
その他 MIDI入出力

S/PDIF同軸

デバイスポート デバイスポート デバイスポート
こんな人に ボーカル/ギター録音中心

シンセサイザー活用

小規模バンド録音

多出力が必要な場合

業務用スタジオ

コンソールとの連携

ドラム録音

バンド一発録り

MOTU 10preのフロントパネルとリアパネル

vs MOTU 828

828はMOTUの代名詞ともいえるロングセラーモデル。最大の違いはマイクプリの数で、828は2基に対し、10preは10基搭載しています。ドラム録音やバンド一発録りをするなら10pre、ボーカルやギターのダビングがメインなら828で十分ですね。また、828にはMIDI端子やS/PDIF同軸端子があるため、外部音源を多用するシンセユーザーには828が便利かもしれませんね。

MOTU 828のフロントパネルとリアパネル

vs MOTU 848

848は10preと同じくThunderbolt 4とUSB4を採用した新世代モデル。こちらはマイクプリ4基に加え、ライン入力8ch、ライン出力12chという構成になっています。マイク入力の多さを重視するなら10pre一択ですが、アウトボードへのセンドリターンを多用したり、多チャンネルのサラウンド環境を構築したい場合など、ライン出力を重視するなら848が有利ですね。

MOTU 848のフロントパネルとリアパネル

vs MOTU 16A

16Aはアナログ入出力に特化した業務機仕様のモデルで、マイクプリを一切搭載していません。すでに高性能なミキシングコンソールや外部マイクプリを多数所有しており、それらを高品位にADとDA変換したいというプロスタジオ向けの製品です。1台でマイク録音からモニタリングまで完結させたいなら、マイクプリ搭載の10preが最適です。

MOTU 16Aのフロントパネルとリアパネル

以上、MOTU 10preについて紹介しました。1Uサイズに10基のマイクプリという、ありそうでなかった絶妙なスペックを実現しつつ、音質、接続性、拡張性のすべてにおいて妥協のない製品に仕上がっていましたね。特に、自身のドラムセットをマルチマイクで録音したいドラマーや、バンドの一発録りをメインに行うエンジニア、クリエイタにとっては、これ以上ない強力な選択肢です。自宅スタジオをプロスタジオ並みの環境へアップグレードしたい方は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか?

【関連情報】
MOTU 10pre 製品情報

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