プロのサウンドとの差を埋めるDOTEC-AUDIOの新作プラグイン、DeeEdgeとDeeBalanceがスゴすぎる!

日本を代表するプラグインメーカー、DOTEC-AUDIO(ドーテック・オーディオ)から、また画期的なプラグインDeeEdge(5,000円税抜)とDeeBalance(5,000円税抜)の2製品がリリースされました。DeeEdgeは、ワンノブで主役となる楽器を目立たせることのできるエフェクタ。サウンドの印象を変えずに、目立たせたい楽器を前に出すことができ、楽器のダイナミクスを抽出してキャラクターが目立つポイントを自動的に強調してくれるというもの。

続いてDeeBalanceは、マスターにインサートしてワンノブで帯域のバランスやダイナミクスを整えてくれるエフェクタ。トータルをマルチバンドコンプで整える作業は、単体コンプレッサーの技術に加えて各帯域での役割を見極める必要があり、高度なテクニックが要求されますが、DeeBalanceを使えば誰でもいい感じのバランスを作り上げることができるのです。そんなプロのひと手間を簡単に再現してくれる、このDeeEdgeとDeeBalanceを含めDOTEC-AUDIO製品は5月6日まで新製品発売セール中です。この新製品のDeeEdge、DeeBalanceを含め5,000円の製品は、3,000円に、2,500円の製品は1,000円になるなど、超お得なタイミングとなっています。さて、新製品やセール情報について、DOTEC-AUDIOのフランク重虎さん、飯島進仁さんにお話しを伺ったので紹介していきましょう。

プロのひと手間をワンノブで再現するDeeEdgeとDeeBalance

音の輪郭を強調し、サウンドを生き生きとさせるDeeEdge

昨年10月にDOTEC-AUDIOからリリースされ、「プロエンジニアが使うボーカル処理の裏テクがプラグインに!DOTEC-AUDIOのDeeFieldが新発売」という記事でも紹介したDeeFieldも、プロが行うテクニックをワンノブで再現しているものでしたが、今回発売されたDeeEdgeとDeeBalanceも、そんなプロのひと手間を再現してくれるプラグイン。まずは、その名の通り音の輪郭を際立たせるプラグインであるDeeEdgeから。以下の動画はDeeEdgeのデモ動画となっているので、まずはこちらをご覧ください。

いかがでしょうか?派手に音色を変えるというものではないですが、のっぺりした音の輪郭が強調されることにより、全体が立体的になり、少し退屈に感じるサウンドが生き生きしています。動画ではマスターにDeeEdgeを掛けていましたが、単体のトラックでも使用することが可能。特にリードシンセやドラムに掛けると、キャラクタが際立つようになります。音楽を構成するパーツの中で、主役となるパートをより印象的にすることができるのです。一方、動画のようにマスターに掛ける際は、トータルコンプで仕上げた後、DeeEdgeを使うと、さらに耳感上印象的な最後の一押しを加えることができます。

そんなDeeEdgeがもともとどんなテクニックを再現したものなのか、内部はどうなっているのかについて重虎さんは、

EQやダイナミックEQ、トランジェントシェイパーなどを使って、プロは音を立たせる作業をしています。しかし、効果的に音を立たせるためには、いくつかのポイントを知っていて、それを表現するテクニックや耳を持っていなければいけません。そういったプロの技を、ワンノブで再現しています。手軽に、なおかつ場合によっては自分で複数のエフェクトをコントロールするよりも効果的に音を際立たせるために、内部ではさまざまな処理を行っています。たとえば、総称するとダイナミックEQと呼ばれるものを組み込んでいるのですが、通常のダイナミックEQとは大きく仕組みは違い、スレッショルドを検知するポイントをマルチに設定しています。1kHzにバンドを設定した場合、通常のダイナミックEQでは、1kHzでスレッショルドを取りますが、DeeEdgeではほかの周波数帯の部分も検知し連動します。また、独自のアルゴリズムによりスレッショルドレベルをオートで動かし、通常のダイナミックEQのように静的に設定したものとは、全然違う動きをするようになっています。ほかにもトランジェントシェイパーなど、独自のアルゴリズムで動作するよう組み込んでいるので、それぞれの楽器に最適な形で、音が際立ち、主役のサウンドを作り上げることが可能となっています

オンラインでインタビューさせてもらったDOTEC-AUDIO開発者のフランク重虎さん

リズムに特化した音作りを可能にするBeat Detectボタン

開発にあたって、誰でもワンノブで適切に掛けることができるよう設計しており、いわゆるエンジニアが行う、さじ加減もうまく再現しているとのこと。乱暴にパラメータをいじっても、掛けすぎだったり、破綻することのないような仕組みになっています。またDeeEdgeには、Beat Detectというボタンが備わっており、これをオンにするとリズミカルな掛かり方に切り替わります。マスターに掛けるとハッキリと効果が現れ、特にダンストラック向けの機能となっています。

プレゼンス・エンハンサーのDeeEdge

デザインも重虎さんが制作しており、エッジを出すという意味合いから電動工具を意識した見た目になっているとのこと。この色合いから、あの有名な工具メーカーを彷彿とさせますよね。右したのステッカーも電動工具に貼られているものを意識しているなど、音に関係ないですが、製品開発に対するこだわりも見て取れますね。

ワンノブだけで低域、中域、高域のバランスを整えてしまうDeeBalance

さて、続いてトータルバランスを整えるDeeBalanceです。こちらも動画があるので、まずはこちらをご覧ください。

DeeBalanceは、マルチバンドコンプに近いタイプのプラグインとなっており、ワンノブで楽曲の低域、中域、高域のバランスを調整し引き締まったサウンドを作ることが可能。チューブコンプ感のある芯のあるサウンドを作り上げることができ、多少アンバランスなミックスでも、厚みのあるサウンドに仕上げることができます。
また右側には、SNAPダイヤルも搭載されており、これを上げるとアタック感、スナップ感をアップさせることが可能です。主にマスターに使えるDeeBalanceの仕組みなどについても重虎さんは、

DeeBalanceもDeeEdgeと同様にスレッショルドの検出ポイントがほかの周波数帯と連動しています。さらに検出したダイナミクスによって、トランジェント感、ステレオバランスをコントロールしています。実際に使用すると、プロがマルチバンドコンプを調整したかのようなサウンドを作り上げることが可能となっています。マルチバンドコンプの代替えとして使う以外にも、マルチバンドコンプの後段にDeeBalanceをインサートしてSNAPダイヤルによって、アタック感、スナップ感の補助に使うこともできます。コンプで平らになり過ぎたサウンド、アタックが鈍ったところを、マルチバンドのトランジェントシェイパーで音を立たせるテクニックを踏襲しています。通常のトランジェントシェイパーは、ポイントを決めたらそこのアタック感を強調しますが、DeeBalanceはこのSNAPダイヤルも動的に動くので、プロが繊細にコントロールしたようなサウンドを得ることができます。さらに、いかにもトランジェントシェイパーを掛けたような、クリック感が出ないよう、うまく調整もしています

ダイナミクス・バランサーのDeeBalance

DeeBalanceもDeeEdgeと同様に乱暴にパラメータをいじっても、音が破綻しないように設計されています。また、下に真空管のようなものが見えますが、まさにチューブっぽいサチュレーション感も加わるようになっています。動画を見ていただいた通り、倍音による音の厚みが付与されるのです。マスター用とはかきましたが、ドラムのマスターに掛けたり、シンセベースにDeeBalanceを掛けてもカッコいいサウンドに仕上がりますよ。こちらのデザインも重虎さんが作っており、モダンな楽器とビンテージがハイブリッドしたような、最近のグルーブボックスなどに見られるデザインを意識しているとのことでした。

DOTEC-AUDIOの各種プラグインとの使い分けと連携

DeeFieldに続いて、今回DeeBalanceとDeeEdgeというキャラクタ付け寄りの製品をリリースしましたが、これには理由があります。DOTEC-AUDIOは、ずっとダイナミクス系を得意としていて、マキシマイザが代表的な製品としてありますが、音圧系のプラグインは他社も含め行けるところまで行ったという流れがあります。そんな中、次に必要となってくるのは、楽曲のキャラクタ付けです。ただ、ワンノブでキャラクタを付けられる、ちょうどいい製品がなかったりするので、DOTEC-AUDIOが率先してワンノブ化を進めています。音圧はみなさん、横並びになってきているので、キャラクタや色付けの部分で差を出していただければな、と思います」と重虎さん。

キャラ付けや色付けをワンノブで行えるDOTEC-AUDIOプラグイン

DOTEC-AUDIOには、いろいろな製品が揃っていますが、どう使い分けたらいいのか、こちらについても重虎さんに質問してみました。
マスターに使えるDOTEC-AUDIO製品は、それぞれ役目が分かれています。たとえば、DeeGlueであれば、トータルコンプの代替えにあたります。ほかにも、DeeMMaxやDeeMaximizerは、マキシマイザの役割を持っています。前述の通りDeeBalanceはマルチバンドコンプの場所にインサートして使います。従来であればマルチバンドコンプは、トータルコンプの前か後ろに使用するので、DeeBalanceもその位置でインサートしていただければと思います。DeeEdgeをマスターに使う場合は、最後トータルEQの後の味付けや薄く掛けるトランジェントシェイパー、エキサイターの役割になります。おすすめの順番としては、DeeBalance、DeeGlue、DeeEdge、マキシマイザという並びですね

マスターにインサートするおすすめの順番

GW明けの5月6日まで全DOTEC製品がセール中

冒頭に書いたようにDeeEdgeとDeeBalanceの価格は税込みだと5,500円。ただ、5月6日まで新製品発売セールが行われているので、3,300円(税込)でゲットすることが可能です。さらにDOTEC-AUDIOは、2024年4月28日に開催されるM3-2024春に企業ブースとして参加するとのこと。当日はお釣りの観点から、さらに10%割引の3,000円でDeeEdgeとDeeBalanceを販売。ほかの製品についても、お品書き画像のように値引き価格で購入可能ですよ。

5月6日まで新製品発売セール実施中

M3では、久しぶりに企業ブースが復活したので、今回はこちらで参加いたします。配布物を作ってお待ちしておりますので、ぜひ遊びに来てください。また、DOTEC-AUDIOサイトでショッピングカート機能を実装しました。まとめ買いができるようになり、まとめて買うと自動でシリアル割引が適応されるようになっています。Amazon Payにも対応し、組み合わせでおすすめプラグインも出しているので、参考にしていただければ嬉しいです」と飯島さん。

DOTEC-AUDIOの飯島進仁さん

以上、DeeEdgeとDeeBalanceを紹介しました。プロのひと手間を再現するプラグインたちですが、そもそも長年の経験とテクニック、知識を持っていないと再現が難しいプロの技法。それをワンノブで再現できるのは、さすが天才重虎さんです。ぜひDOTEC-AUDIOのプラグインは、デモ版もあるので、一度試してみてはいかがでしょうか?

【関連情報】
DeeEdge製品情報
DeeBalance製品情報
DOTEC-AUDIO WEBサイト
DOTEC-AUDIOブログ「DeeTips」

【価格チェック&購入】
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