国内ではハイ・リゾリューションが取り扱っているのですが、ラインナップを見ると、膨大な数があって、何がどうなっているのか分からない、という人も少なくないはず。直販価格を見ても11,340円のものから45,360円のものまでいろいろ。そこで、改めてAddictive Drums2とはどんなものなのか、その膨大にあるラインナップは何なのかを含めて整理しながら紹介してみたいと思います。
まずは、細かな説明の前に、Cubaseの標準音源、HALion SONIC SE2のドラム音源とどう違うかを聴き比べられるようなビデオを作ってみたので、ご覧ください。
という3つの音源が標準で搭載されており、必要に応じてADpakという音源素材集を追加するという形になっていたのが、Addictive Drums2では標準では何もバンドルされていないけれど、本体自体はタダになった、ということです。
せっかくなら複数セットで欲しい…というときはセット製品もあり、そちらのほうが圧倒的に割安になっているのも一つの特徴。たとえばAddictive Drums2 ArtistバンドルならADpakを2つ、好きな組み合わせで入手できるほか、MIDIのドラムデータ集のMIDIpakさらにKit piece(単体キットピース)もそれぞれ好きな組み合わせで2つずつ入手できて、直販価格が19,440円と圧倒的に割安です。さらに、それぞれ3つずつ選べるAddictive Drums2 Producerバンドルが25,920円、6つずつ選べるAddictive Drums2 XXL Studioバンドルが45,360円などとなっています。
Addictive Drums2を起動すると、インストールされているADpakを選択することができ、ドラムキットを表示させて、音を確認することができます。
これもBFD3のときに使ったのと同じデータを鳴らしており、こちらはADpak Rockに入っているPOP ROCKというキットを使っています。もちろんキットによってかなり雰囲気は変わるのですがピアノとベースが入っていると、さらに曲になったときのニュアンスが見えてきますよね。ちなみにこのデータは、ニコニコ生放送として隔週で放送している「DTMステーションPlus!」の番組内で、作曲家の多田彰文さんが作成したものを使っています。
さて、このように選んだキットをそのまま使ってもいいのですが、Addictive Drums2が面白いのはここから。まずは、そのキットの交換を自在に行うことができます。1キットあたり計18のキットピースを自由に組み合わせることができ、それぞれのボリュームを設定することができます。
また必要に応じて、キートピースの出力をAddictive Drums2のマスターに送るのが個別に出力するのかの設定もできるので、DAWとの組み合わせ方によっては、かなり複雑なエフェクトのルーティングなんかも可能になりますね。
さらに各ピースごとに、かなり細かく音作りができてしまうのが、Addictive Drums2の大きな特徴でもあります。このEDIT画面を見ても分かる通り、RESPONSE、PITCH、TONE DESIGNER、VOLUME ENVELOPE、CUTと、さまざまなパラメータが用意されています。
PITCHでチューニングを変えたり、上から狙うマイク、下から狙うマイクでのバランスを調整したりできるだけでなく、VOLUME ENVELOPEを使うことで、各ピースの響きを抜本的に変えることができます。また、CUTを使って、高域をカットしたり、低域をカットすることでも、音を大きく調整できるほか、EQやテープシミュレーターなども入っており、ドラム専用のシンセサイザという感じで音を作りこんでいくことができるのです。
またEDITとは別のパラメトリックEQも用意されているため、エフェクトを用いた積極的な音づくりも可能なわけです。
さらに、もうひとつ便利に使えるのがBEATSです。これは、前述のMIDIpakというドラムパターン素材集を扱うページなのですが、これがかなり使えるんですよ。プロが叩いたという、カッコいいパターンがいっぱい入っているので、ここから選択し、気に入ったものがあれば、それをDAWへドラッグ&ドロップで張り付けて使うことができます。これなら、とっても効率よくドラムの入力ができますよね。
このようにAddictive Drums2は、好みに応じて、さまざまなキットが入手できるだけでなく、かなり音色づくりを積極的にできるのが大きな魅力のドラム音源です。やはりDAW付属のドラム音源を使うのと比較して、かなり音作りの幅も広がってくるので、試してみてはいかがでしょうか?
【価格チェック】
■ADpak単品
◎Amazon ⇒ Addictive Drums2 Studio Rock
◎サウンドハウス ⇒ Addictive Drums2 Studio Rock
◎Amazon ⇒ Addictive Drums2 Studio POP
◎サウンドハウス ⇒ Addictive Drums2 Studio POP
■ADpak2つセット+MIDIpak2つセット+Kit piece2つセット
◎Amazon ⇒ Addictive Drums2 Artist Bundle
◎サウンドハウス ⇒ Addictive Drums2 Artist Bundle
■ADpak3つセット+MIDIpak3つセット+Kit piece3つセット
◎Amazon ⇒ Addictive Drums2 Producer Bundle
◎サウンドハウス ⇒ Addictive Drums2 Producer Bundle
■ADpak6つセット+MIDIpak6つセット+Kit piece6つセット
◎Amazon ⇒ Addictive Drums2 XXL Studio Bundle
◎サウンドハウス ⇒ Addictive Drums2 XXL Studio Bundle
【関連記事】
BFD3はDAW標準音源とどう違うのか?HALion Sonic SE2と対決!
ついにSONAR X3が1月ティアックから発売になる!
TASCAMバージョンになったSONAR X3を使ってみた!
【関連情報】
Addictive Drums2製品情報