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約30年ぶりのRolandのアナログシンセ、JD-Xiが5万円台で登場

先週のNAMM SHOW 2015では、KORGからARP ODYSSEYMS-20M KitSQ-1、Sequentialからは、まさかのProphet-6、MOOGからはMOOG Modularの復活、そしてRolandからはJD-Xaと各社からアナログシンセが続々とお披露目になったようです。私のTwitterやFacebookのタイムラインには、続々と情報が届いて、NAMMに行けないお留守番組としては、羨ましい限りでした。

 

そんな中、RolandのJD-Xaの弟分となるJD-Xiというものもリリースされていたのですが、こちらは実売5万円台というより手頃なもので3月発売の予定。国内にも実機があるとのことだったので、NAMMの開催中にRoland社内で見せてもらい、音も確認してきました。「これは欲しい!」と思える、なかなかすごい機材だったので、どんなものなのか紹介してみたいと思います。


32年ぶりとなる、アナログシンセ機能を搭載したデジタルとのハイブリッドのシンセサイザ、JD-Xi


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JD-Xiは、37キーのミニ鍵盤が搭載されたシンセサイザ。マイクが付いているので、ちょっぴりmicroKORGのような風貌ですが、ここにはアナログとデジタルという2つの異なるサウンド・エンジンを搭載し、コンパクトなボディーに凝縮させたクロスオーバー・シンセサイザとなっています。


パネル上の青い文字部分がアナログ回路となっている 

 

最大の特徴はなんといっても、ここにアナログ・シンセサイザが搭載されているということでしょうは単音のモノフォニックではありますが、実際に音を出してみると、かなり芯のある、「わぁ、アナログだ!」と思わせる、ぶっといサウンドが飛び出してきます。

 

オシレーター部では、ノコギリ波、三角波、矩形波の3つから選択できるようになっており、矩形波はパルス幅の調整も可能になっています。また太いベース音を構成したい場合には、メイン波形より1オクターブまたは2オクターブ下の信号が出せるサブオシレータ(こちらは矩形波のみ)も加えられるようになっています。

 

Rolandがアナログシンセサイザを出すのはSH-101以来、32年ぶり、DCO、DCF、DCAといった構成のJUNO-106から見ても31年ぶりというのですから、すごいですよね。ARP ODYSSEYだとかProphet-6だとか、NAMMのニュースを見ていて30年前にタイムスリップしたような気がしましたが、まさにそのくらいのタイムスパンでの製品というわけですね。ついに、Rolandも重い腰を上げて本気で新しいこと(いや、古いこと?)を始めたという感じです。


アナログ部も含め、すべてのパラメータはデジタルで制御

 

ただ、アナログシンセといっても、KORGのMS-20miniやArturiaのMicroButeとは違い、プリセット音色を呼び出せたり、作った音色を保存できるのも、面白いところです。ある意味、Prophet-5的といったらいいのでしょうか、確かに音を作りだす部分はアナログですが、それをデジタルでコントロールできるようになっているんです。そう、従来のアナログシンセは、オシレータにしろ、フィルタにしろ、各パラメータのコントロールは、ボリューム=可変抵抗というアナログ素子を使っていたため、ちょっと触るだけで音が変化する不安定なものであると同時に、その位置を記録することができなかったので、作った音を再現するのが難しいというネックがありました。

 

それに対し、JD-Xiでは、そのコントロールをデジタルで行うため、音はアナログであっても、不安定さを排すと同時に、作った音色はしっかりメモリできるようになっているのが大きな特徴です。ちなみにオシレータとフィルタがアナログなのに対し、アンプ部分はデジタルとなっています。またフィルタはローパスフィルタに固定された形になっているようですね。

 

パネル面に出ているエンベロープジェネレータは1つのノブのみで、アタックの速くすぐ減衰する音から、オルガンのようなサスティンの保たれる音、さらにアタックもリリースもゆっくりな音へと変化するようなものとなっています。これはこれで、便利なのですが、「やっぱりADSRをしっかりコントロールしたい」と思ったら、そうしたこともできるんですね。


細かなパラメータ設定は液晶パネル部分を使って行うことも可能 

 

多少操作は複雑にはなりますが左側の液晶パネルとボタンを用いてパラメータを選ぶことによって、かなり細かく調整していくことも可能になっています。

 

と、ここまでアナログシンセ部分のみにフォーカスを当てて紹介してきましたが、冒頭でも紹介した通り、JD-Xiはデジタルとアナログを融合させたクロスオーバー・シンセサイザ。そう、デジタルとしての音源機能が備わっているのです。


Part Selectボタンで2つのデジタルシンセ、リズム、 アナログシンセから選択できる

 

Part Selectという切り替えスイッチを見ると、青で記載されたAnalog Synthのほかに、Digital Synth1、Digital Synth2、Drumsというものが選択できるようになっています。Digital Synth1とDigital Synth2は基本的に同じものようですが、単なるPCM音源などと思ったら大間違い!これが、また強力なシンセサイザなのです。


標準ジャックでのステレオ出力端子を装備 

 

いまプロ御用達の音源モジュールとして大ヒット製品となっている。RolandのIntegra-7FA-06FA-08にも搭載されているSuperNATURALというシンセサイザ・エンジンがここに詰め込まれているのです。そのためきらびやかなPCMサウンドはもちろんのこと、SuperSAWに代表されるアナログ・モデリングによるシンセサイザサウンドも使うことができるんですね。もちろん、デジタルシンセのほうはポリフォニックで出すことができますよ。

 

そして、このデジタルシンセの利用法の一つとしてボコーダー機能があるわけです。JD-Xiに搭載されているグースネック・マイクを使うことで、ロボットボイスのような効果を得ることができるわけですね。ボコーダーというと、なんとなくYMO時代のアナログを想像してしまいますが、やはりポリフォニックじゃないとつまらないですからね。JD-Xiでポリフォニックが出せるのはデジタルシンセなので、こちら側でボコーダー機能が使えるようになっているわけです。さらに、このボーカル機能に関してはAuto Pitchといった機能も搭載されているようです。

 

そしてもう一つの音源がリズム。こちらはPCMによるサンプリング音源となっており、当然のことながらキック、スネア、ハイハット、タイム、シンバル、クラップ、リム……と一通りのサウンドが収められています。注目したいのがその入力方法です。


16個並ぶボタンでTR-808のようにパターンを入力していく

 

本体右側には16個のボタンが並んでいますが、これはTR-808を起源とするRolandのステップ入力のシステムになっているため、簡単に入力していくことができます。鍵盤の上の部分を見ると、ここにはBD1、RIM、BD2、CLAP、BD3、SD1、CHH……と書かれており、これを使って音色を選び、16個のボタンでパターンを入力していくという方法です。もちろん、リアルタイムレコーディングも可能になっているので好きな方法でリズムを組み上げていくことが可能ですよ。


鍵盤の上に書かれている文字を見てドラム音色を選択する 

こうした入力はドラムだけでなく、デジタルシンセ部、さらにはアナログシンセ部でも可能です。そして、このシーケンサを動かすことで、2つのデジタルシンセとドラムマシン、そしてアナログシンセをすべて同時に鳴らすことができるようになっているわけです。


最終段には強力なエフェクトも搭載 

 

さらに最終段にはマルチエフェクトも搭載されています。ここを見るとEffect1 – Effect2 – Delay – Reverbとありますが、Effect1では歪み系、Effect2ではモジュレーション系のエフェクトを選択できるようになっており、この順番で信号を流していくことができるようになっているわけです。

 

以上、RolandのJD-Xiについて簡単に紹介してみましたが、いかがだったでしょうか?パッ見はミニ鍵盤の小さな電子楽器という感じではありますが、アナログ・デジタル融合のワークステーションといってもいい存在だと思いますね。


JD-Xi搭載のUSB端子で何ができるかは近いうちに検証する予定 

 

ちなみに、リアにはUSB端子があり、ここでMIDI、さらにはオーディオの入出力も可能とのことです。ここについては、また近いうちにどのようなことができるものなのか、検証してみようと思っています。
■主な仕様
●鍵盤:37 ミニ鍵盤(ベロシティー対応)
●音源:最大同時発音数129 音(デジタル・シンセ/ドラム・キット:128、アナログ・シンセ:1)
●パート数:4 パート(デジタル・シンセ・パート= 2、ドラム・パート= 1、アナログ・シンセ・パート= 1)
●トーン:デジタル・シンセ・トーン(SuperNATURAL シンセ)、アナログ・シンセ・トーン、PCM ドラム・キット
●エフェクト:Effect1(Distortion、Fuzz、Compressor、Bit Crusher)、Effect2(Flanger、Phaser、Ring Mod、Slicer)、Delay = 2 種類、Reverb = 6 種類
●パターン・シーケンサー:トラック数= 4
●ボーカル機能:Vocoder、Auto Pitch、Auto Note
●その他機能:フェイバリット、アルペジオ
●コントローラー:ピッチ・ベンド/モジュレーション・ホイール
●ディスプレイ:16 文字2 行LCD
●接続端子:PHONES 端子(ステレオ標準タイプ)、OUTPUT 端子(L/MONO、R)(標準タイプ)、INPUT 端子(LINE「MONO」もしくはGuitar 入力)、(標準タイプ) MIDI 端子(IN、OUT)、USB COMPUTER端子(USB Hi-Speed AUDIO / MIDI 対応)、DC IN 端子、MIC INPUT 端子(XLR タイプ, アンバランス)
●電源:AC アダプター
●消費電流:1,000mA
●外形寸法:575(幅)×245(奥行)×85(高さ)mm
●質量:(AC アダプターを除く)2.2kg

 

【価格チェック】
◎Amazon ⇒ JD-Xi
◎サウンドハウス ⇒ JD-Xi

【関連情報】
JD-Xi製品情報

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Commentsこの記事についたコメント

10件のコメント
  • 名無しさん

    液晶パネルの説明のところ
    パラメータを選ぶ「ん」こと
    音源機能「お」備わっているのです。
    になってますよ!!!

    2015年1月26日 3:28 PM
  • 藤本健

    名無しさん
    ご指摘ありがとうございました(^^;
    修正しました!

    2015年1月27日 1:20 AM
  • 名無しさん

    最近「伝説の銘機」を復刻するってのが多いですね。
    シンセマニアとしてはとても嬉しいことですが、同時にそれらを超えた「新しい銘機」がいつ誕生するのかとやきもきしています。

    2015年1月27日 7:51 AM
  • YAMAHAにはあまりハイフンが無いDX7

    Hybrid は一般的にハイブリッドですな。

    2015年1月27日 4:47 PM
  • 名無しさん

    Rolandとしては初のミニ鍵盤採用ですかね。
    最近は各メーカーミニ鍵盤やスマート鍵盤モデルを出してくれて個人的には嬉しいです。
    最終的にはミニ鍵盤でガチのオールインワンシンセを何処か出さないかなと願っています。
    やはりシンセは嵩張るのがネックなので…

    2015年2月1日 1:00 PM
  • 藤本健

    Rolandの製品開発方針が大きく転換したようで、その結果、アナログ音源であったり、ミニ鍵盤が出るようになったみたいですよ。今後もいろいろチャレンジングな製品が登場してくるのでは、と期待しているところです。

    2015年2月1日 8:14 PM
  • LAWSONZ

    初心者にも扱えて、ライブにもトラックメイクにも使える機材を探しています。そこで、JD-Xiとelectribe2で迷っているのですが、どちらが良いのでしょうか?他にもお勧めの機材があれば、教えて下さい。因みに作りたい曲は、ファンキーテクノ、ハードミニマル、ニューウェーヴです。

    2015年2月28日 10:10 PM
  • 藤本健

    LAWSONZさん
    JD-Xiとelectribe2、まったく違う製品なので、どう使いたいかで考えたほうがよさそうです。
    PCと組み合わせるのか、本体だけでやりたいのかなども考える必要性がありますよ。
    方向性としてはJD-Xiはシンセサイザであり、electribe2はシーケンサ。それぞれに両方の機能は装備しているので、どちらを重視するのかによっても違ってきますね。

    2015年3月2日 8:25 AM
  • LAWSONZ

    丁寧に教えて頂き、ありがとうございます。
    シンセサイザとシーケンサどちらを重視するのか、PCと組み合わせるのか、本体だけでやりたいのか、どう使いたいか考えてみます。

    2015年3月2日 11:14 PM
  • マシーン

    いつもブログを拝見しております、monologueのレビューは凄く嬉しかったです、ですがmonologueを買う前にroland vp 03かroland jd xiを買おうか迷っています、、
    目的のメインはボコーダーなのですがいろんなサイトで情報を見てもしっくり来なく藤本さんの意見が一番しっくり来るんです笑
    今もっている機材は tr 8 ms20 jp08 volcaシリーズです

    2016年12月18日 3:10 PM

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