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ツマミもスイッチも無い!?ApogeeのThe Elementシリーズは、未来なTBオーディオインターフェイスだった

Apogeeから、ツマミもスイッチもないちょっと無骨で不思議なオーディオインターフェイス、The Elementシリーズ3機種が発表され、まもなく国内でも発売となります。Mac専用Thunderbolt接続、スペック的には32bit/192kHzという仕様で、入出力合わせてのトータルレイテンシーが1.4msecを実現したという超ハイパフォーマンスな製品です。

 

デザインの雰囲気的には、ちょっとApogeeっぽくないなぁ……なんて思ったところではありますが、先日、そのApogeeからインターナショナル・セールス・マネジャーのロブ・クラーク(Rob Clark)さんが来日している際に、お会いすることができました。そこで、このThe Elementシリーズとはどんな威力を持っているものなのか、ほかのオーディオインターフェイスとどう違うのか、いろいろと伺ってみました。


Apogeeから新たに登場したThunderubolt接続のオーディオインターフェイス、The Elementシリーズ

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--今回のThe Elementシリーズ、今までのApogee製品とはなんとなく雰囲気が違って驚きましたが、まずこれら3機種の基本的な部分について教えてもらえますか?

ロブ:今回、発表したThe Elementシリーズは、Element 24(10IN/12OUT)、Element 46(12IN/14OUT)、Element 88(16IN/16OUT)の3製品でいずれもThunderbolt接続。最新のチップを使った超低レイテンシー、低ノイズなオーディオインターフェイスとなっています。当社では最高峰のオーディオインターフェイスとしてApogee Ensembleという、やはりThunderbolt接続で30IN/34OUTというものがありますが、これと同じグレードのものをさらにブラッシュアップしたモデルとなっています。


お話を伺ったApogeeのロブ・クラーク(Rob Clark)さん

 
--アナログ性能的にはEnsembleと同じと考えていいのですか?
ロブ:ほぼ同等ですが、搭載チップを最新のものにしているため、完全に同じではありません。まずA/DにはAKMの557xを採用し、D/AにはESSの32bit Ultra DAC ESS9016を使っております。またマイクプリはEnsembleと同じ75dBのハイゲインとなっていますが、ここに独自のテクノロジーを使っているのです。


The Elementシリーズのリアパネル

--具体的にはどんな技術なんですか?

ロブ:マイク入力とA/Dの間のマイクプリアンプを2段構えにしているんです。下の図のようにゲイン設定が15や40など、55dB以下のときはステージ1のOPアンプだけで増幅します。しかし、それを超えたら、OPステージ2と併用するようにすることで、ハイゲイン、低ノイズを実現しています。ほとんどのマイクプリアンプは1ステージだけで増幅するため、どうしても限界があるし、無理にゲインを上げるとノイズだらけになってしまいます。もっともこの方式は、ビンテージのNEVEなどでも使われていたスタイルではあります。しかし、これをデジタルでコントロールすることで非常にスムーズに増幅できるようにしているんです。一方で、ヘッドホンアンプも非常に高品質で、大音量が出せますよ。ぜひ試してみてください。


15dBでは1段目のみ小さな増幅で

40dBでも1段目のみでいける

55dBになると1段目、2段目を使って増幅

75dBでは2つのオペアンプをフルにして増幅 

 

--わぁ、これ、トンでもない音量が出せますね。CD900STがビートを打って揺れてますよ。ヘッドホンが壊れちゃわないか心配になりますが、こんな大きな出力のヘッドホンアンプは初めてです。
ロブ:これは当社のUSB-DACヘッドホンアンプであるGrooveのテクノロジーを使っています。ここに搭載されていたコンスタント・カレント・ドライブという回路をブラッシュアップしてThe Elementシリーズにも搭載しているんです。このコンスタント・カレント・ドライブはどんなインピーダンスのヘッドホンであっても、リニアで忠実な再生を可能にする技術です。非常に内部抵抗の大きいヘッドホンでも大きな音で、クリアに鳴らすことができますよ。

 

--以前、AV Watchの記事で取材させてもらったGrooveの技術が使われているわけですね。
ロブ:はい、そのとおりです。Grooveのコンスタント・カレント・ドライブはUSBオーディオインターフェイスであるSymphonyI/O mkIIにも転用されているので、The Elementシリーズに搭載されたのは、SymphonyI/O mkIIのものとほぼ同じと考えていいですね。もっともSymphonyI/O mkIIはライブ会場でも使用できるレベルまでの高出力が可能ですが、The Elementシリーズでは、それより少し抑えました(笑)。


Thunderboltでの接続となっているが、別途ACアダプタでの電源供給も必要

--電源はThunderboltのバスパワーだけで駆動するのですか?

ロブ:さすがに、これだけの出力と、多数のマイクプリアンプも備えているので、Thunderboltからのバスパワーだけだと動きません。付属のACアダプタを使うことが必須となりますよ。


かなり頑丈な構造になっているElemnet 24 

 

--ところで、The Elementシリーズを最初に写真で見たとき、これまでのApogeeのスタイリッシュなデザインとはだいぶ雰囲気が違うなと思いました。またパッと見がTASCAMのUS-2×2とかUS-4×4、US-16×08なんかにも似てるな……と。

ロブ:確かにTASCAMのオーディオインターフェイスみたいだ、なんてよく言われますね(笑)。今回の製品は非常に頑丈にできているのが大きな特徴で、タッチセンサーやディスプレイもなく、そもそもノブもひとつもないから、持ち運びする際も、無造作にかばんに突っ込んでもまったく心配がいらないんです。


とってもシンプルなデザインのElemnet 46 

 

--そうか、なんかシンプルすぎる……と思ったら、確かにディスプレイが無いどころか、ノブすら無かったんですね。これはどうやって操作するのですか?

ロブ:The Elementシリーズは、本体で一切コントロールしないという、これまでにないコンセプトのオーディオインターフェイスとなっています。さまざまなソフトウェアを使ってThe Elementsシリーズをコントロールすることができるのです。具体的には、まずMac用のElement Controlというソフトを使うことで、すべてがコントロールできます。この際、マウスで操作するだけでなくMacのキーボードの上下左右キーでコントロールできるのも特徴で、出力ゲインは、Macの音量ボタンでも直接操作できるようになっています。さらに、Logic Pro Xにも同じシステムが統合されているので、プラグインとかアドオンなどを使うことなく、Logic Pro XのチャンネルストリップからThe Elementシリーズのマイクプリの設定ができるようになっています。もっとも、Apogee製品すべてがLogicで統合可能になっていますね。


The Elementシリーズはソフトウェアでコントロールする

--かなり大胆というか、未来志向のオーディオインターフェイスですよね。
ロブ:いま、ほとんどのコントロールはコンピュータ上であったり、iPhoneなどで行う時代です。下手に小さなツマミを本体に搭載するよりも、操作性はよくなると考えました。そのためiOSでもコントロールできるアプリを出しています。


iPhoneから簡単にコントロールすることができる

--iPhoneやiPadでコントロールできるということですか?
ロブ:そのとおりです。同じLAN-Wi-Fiの環境下においてElement Control iOSというアプリを使うことで、すべての操作が可能です。オーディオインターフェイス本体で操作するというこれまでの常識を打ち破ることで、結果的にとても使いやすい製品に仕上げることができました。とはいえ、画面の操作ではなく、ボタンやツマミを使いたいという方のために、USB接続のApogee Controlという製品も11月に発売する予定です。これを使えばボタンやノブを使った操作が可能になりますよ。


11月リリース予定のUSB接続のリモートコントローラ、Apogee Control

--そういえば、Element 24が10IN/12OUT、Element 46が12IN/14OUT、Elemnet88が16IN/16OUTとなっていますが、入出力の構成はどうなっているんですか?

ロブ:まず型番の数字はアナログの入出力になっており、そのほかにADATを装備しているので8IN/8OUTを加えることで、その入出力数となります。アナログ入力はすべてフロントに出ているので、見た目どおりとなっています。また出力のほうはリアにメイン出力があるほか、フロントのヘッドホン端子がそれぞれ独立している形になっています。また、The Elementシリーズは同時に2つまで使うことが可能です。その場合は、それぞれをMacとThunderbolt接続すると同時に、2つのThe Elementシリーズ同士をADAT接続することで、1つの大きなオーディオインターフェイスとして認識するようになっています。


2台のThe ElementシリーズをADATで連結した上で1つのオーディオインターフェイスのように使うことができる

 
--Macと非常に高い親和性があるようですが、Windowsへの対応というのはいかがですか?

ロブ:ApogeeはこれまでAppleと密接なつながりを持って製品開発に取り組んできました。確かにエントリー製品ではWindows対応のものもありますが、このThe Elementシリーズのようなハイパフォーマンス製品はMac限定となっています。


Elemnet 88もやはりツマミもディスプレイもない 

--Apogee製品でいえば、比較的近い価格の製品にDUETやQUARTETなどがありますが、これらとElement 24、Element 46あたりを比較検討した場合、それぞれどう選べばいいのでしょうか?
ロブ:いい質問ですね。DUET、QUARTETはUSB接続、The ElementシリーズはThunderbolt接続となっていますが、やはりコンセプト的にも違いがあるのです。たとえばElement 24とDUETを比較すると、DUETはUSB接続で駆動し、iOSデバイスとも直接接続でき、USB-MIDI機能も持っていて、さらにタッチコントロール式で、見た目にもカッコイイという特徴があります。そのため、使い勝手という面ではDUETに軍配が上がりますが、こと音質で見れば、圧倒的にElement 24なんです。同様にElemnet 46とQURTTETを比較した場合、Elementではアナログ出力が2系統のみなのに対し、QUARTETでは6系統出せるからサラウンド用などにも使うことが可能ですし、操作性という面ではQUARTETですが、やはり音質で見ればElemnet 46のほうが圧倒的に上なんです。こうした違いを確認した上で、検討いただければと思います。

 

--どうもありがとうございました。

【製品情報】
Apogee The Elementシリーズ

【価格チェック】
◎Amazon ⇒ Element 24
◎サウンドハウス ⇒ Element 24
◎Amazon ⇒ Element 46
◎サウンドハウス ⇒ Element 46
◎Amazon ⇒ Element 88
◎サウンドハウス ⇒ Element 88



Commentsこの記事についたコメント

5件のコメント
  • ねむねむ☆

    驚くべきコストパフォーマンスですね、Element 24で8万切ってくるとは。
    Word Clock In/Out端子もあるし、複数のElementユニットを組み合わせて使用することもできる。
    必要な機能をシンプルに高品位でまとめた良い製品ですね。

    2016年10月29日 11:12 AM
  • 藤本健

    ねむねむ☆さん
    好き嫌いは分かれそうですが、これはなかなかすごい製品だと思います。

    2016年10月29日 11:02 PM
  • Y, jims

    案外、媚びない硬派なものを作ってきましたね。そして何より安い笑
    操作系が全てソフトウェア上で動くというところがすごく試験的ではありますが、レイテンシーの低さなどを見れば十分購入検討レベルですね
    デザインのシンプルさの指摘が記事で見られますが、堅牢な作りになっているということで「外見より中身」派の自分にとってはすごく好印象です
    まあぶっちゃけコスト削減、価格抑えの為のような気がしなくもないですが笑

    2016年10月31日 7:14 PM
  • 名無し

    そこまで安いですかね?
    本国じゃElement24は$595とDuetと同価格なので、
    代理店様にはもう少し頑張ってほしいと思いましたよ。

    2016年11月14日 11:12 AM
  • mi

    ここの代理店、修理サポートがだいぶ悪いから、高くてもAppleで扱ってほしい

    2017年1月11日 1:13 AM

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