究極のサウンドパック、output社のARCADEが日本上陸。期間限定で約40%OFFのセールも実施中

output社のソフトウェア音源ARCADEが日本に上陸し、SONICWIREを通じての販売とともに、マニュアルの日本語化やテクニカルサポートをスタートさせました。これにより、ユーザーは簡単にARCADEを導入することが可能になり、Tipsなども更新されていくので、より快適な楽曲制作を行うことができます。このARCADEは、サブスクリプション型の音源で、サンプラ、インストゥルメントなどが、1体になったオールインワンの製品。従来の音源やサンプラとは全然違う発想で開発されており、一度使ったら便利すぎて手放せない存在です。

ARCADEの詳細については、この後紹介していきますが、アメリカ本国ではサブスクリプションの形をとっているのに対し、SONICWIREからの購入では1年単位のチケット制となっているので、解約のし忘れで、料金がどんどん加算されるという心配もありません。またこの上陸記念として約40%OFFのセールが12月5日までの期間限定でスタート。具体的には、1年間の料金が通常99ドルのところ、60ドルで購入可能となっています。また同じ期間output社のプラグインすべてが、35%OFFになるキャンペーンも開始。セール情報も含め、ARCADEを試してみたので紹介していきましょう。

究極のサウンドパックARCADEのテクニカルサポートが日本で開始に!


output社は、逆再生音が強烈な個性を放つリバースサウンド音源のREV、2つのレイヤーにアナログ~デジタルシンセや生楽器のサウンドをロードし、合成、さらに人間の脈のような「パルス」を掛け合わせ新次元のサウンドを生み出すSIGNAL、幻想的で深みのあるパッド風のサウンドから、クリエイティビティを開放する数々のフックやアドリブまで幅広く収録したボーカル音源のEXHALEなど、ほかにない非常に独特な音源を次々と生み出してきたメーカー。

output製品の特長は、「プリセット音色を選べば、即使える音になっている」ということと、「鳴らした音色からイメージが大きく膨らむので、曲作りに大きく役立つ」という点にあります。いずれにせよ即戦力として使える武器であるため、プロの作曲家、アレンジャー、ミュージシャンが使用している音源としても知られてます。

そんなoutputから2018年にリリースされたARCADEは、Native InstrumentsのKONTAKTとサブスク型のサウンドライブラリSpliceが合体したような音源。ARCADEからアクセスできる50,000種類以上のサンプルやループから好きなものを探して、内蔵されているサンプラで鳴らしたり、それを加工していったりすることができます。さらにNetflixのようにどんどん新しいコンテンツが更新されていくのも特徴です。

冒頭で書いたように、ARCADEの日本テクニカルサポートがスタートしたわけですが、これによりユーザーはARCADEの導入で困ったことがあったら、質問ができたり、日本語のマニュアルをゲットできるようになりました。また、日本のサイトであるSONICWIREで購入できるようになったわけです。また冒頭でも触れたとおり、アメリカ本国でARCADEは、サブスクリプション型のサービスであり、月間10ドルか年間99ドルで利用する必要があるのですが、日本ではチケット制となっており、年間契約のみの販売となっています。SONICWIREは、為替レートで価格が日々更新されているので、本国のサイトで買うのと価格は一緒ですが、先日「SONICWIREが15周年の記念イベント実施中。初めてのDTMerも0円で作曲ができるサンプルパック無料配布」という記事の中でも紹介したSONICWIREのポイントが付くので、その分、少しお得になりますね。

SONICWIREで、ARCADEを購入すると、1年間の利用チケットが手に入るので、これをARCADEのウェブサイトに行って入力することで利用が開始されます。この辺りもドキュメントが作成されているので、慣れていない方でも簡単に登録することができますよ。また、年間のサブスクリプションが終わった後、ARCADEを継続して使いたい場合は、SONICWIREから再度購入し、同じ手順を踏むことで利用を続けることができます。自動で契約が更新されないので、安心して使うことができそうです。

さてARCADEについて、少し詳しく見ていきましょう。ARCADEを起動したら、まずは使いたい音を探していきます。左上にあるHOME、Search、Lines、Your Stuffを使ってサウンドを探していくのですが、それぞれの機能は以下の通りになっています。

HOME おすすめのサウンドや最新コンテンツなどが表示されるランディングページ
Search 検索することができるページでARCADEのすべてのコンテンツにアクセス可能。「On this device」からすでにダウンロードしたサウンドを参照することも可能。
Lines 共通のテーマと音楽的な目的に合致するサウンドコレクションが表示される。
Your Stuff カスタマイズしたサンプラやインストゥルメント、ダウンロードしたコンテンツが表示される。

 

HOME、Search、Lines、Your Stuffから好みのサウンドを見つけていく

これらを使って、お気に入りのサウンドを見つけて楽曲制作を作れるわけですが、先にARCADEの基本構造について見ておきましょう。ARCADEは、Lines、Kits、Samplesという3段構造になっており、Linesの中に複数のKitsがあり、Kitsの中に15個のSamplesが含まれているという作りになっています。

Lines

Linesは、共通のテーマと音楽的な目的に合致するサウンドのコレクション。各Lineは、音楽のテーマに合うようにデザインされたキットとサンプルのセットがリストアップされいます。たとえば、「Drum Sesh」Lineは生ドラムサウンド、「Toys」Lineはおもちゃの楽器で構成されている、といった具合です。

テーマに沿ったサウンドがリストアップされるLines

Kits

Kitsは、いわゆるプリセットであり、サンプラとインストゥルメントの2種類のKitが用意されています。実際に演奏していく画面がここであり、各Kitにはマクロやモディファイアが用意されているので、自分好みにカスタマイズしていくことができます。

メイン画面でもあるKit。ここでサウンドを再生していく

Samples

Samplesは、単音やループが収録された1つのオーディオファイルで、これが複数集まりKitを構成しています。

kitを構成するSample。各サンプルを選んで、1から自分のプリセットを作ることも可能

基本構造自体はざっくり把握すればよく、実際には適当にサウンドを試聴していって、気に入ったものがあればダウンロード。ダウンロードが終わると、演奏できる画面に移るので、そこで楽曲を作っていくといった流れになります。GUIがしっかりしているので、感覚的に使っても簡単に使いこなすことができますよ。

前述の通りKitsには、サンプラとインストゥルメントという2種類が用意されているのですが、それぞれの特徴は以下の通りです。

Sampler(サンプラ)

C2~C4の白鍵に15種類のループが配置されていて、黒鍵はモディファイアとなっています。黒鍵を押しながら白鍵を演奏すると、逆再生させたり、再生スピードを変更したり、あらゆる効果を与えることができます。またキーを変えると、それに合わせてサンプルの音程が変わるので、簡単に自分の楽曲に音を合わせることが可能

1ショットサンプルやループを再生するのに使うSampler

Instruments (インストゥルメント)

ピアノやシンセサイザーのように最大8オクターブまでクロマチックに演奏が可能。3つのソースまでレイヤーできます。

ピアノやシンセサイザーのように単音を演奏するためのInstruments

また、最初から自分でカスタマイズできるKit Generatorというものも用意されています。自分でオリジナルのKitを作れるというものであり、高機能なサンプラとして利用可能です。

高機能サンプラとしてゼロからカスタマイズができるKit Generator

音の加工を簡単に行えるマクロスライダー

サンプラでも、インストゥルメントでも、kitを読み込むと表示されるのは、4つのマクロスライダーであり、これが中々秀逸なのです。

セッティング済みのマクロスライダーが便利

さまざまなパラメータが1つのマクロスライダーに集約されているので、これを操作するだけで、音を加工することが可能になっています。kitを読み込むと、それに最適なマクロが組まれているので、簡単に自分好みのサウンドを作ることができるのです。もちろん、元々用意されているマクロをベースに、ほかのエフェクトを足していったりといったカスタマイズも可能です。

マクロスライダーを1つ動かすだけで、あらゆるパラメータが動く

さらにカスタマイズするためのTweak

kitをベースにカスタマイズするのもARCADEでは簡単です。サンプラでも、インストゥルメントでも上部にあるTweakというボタンを押すと、MixerやArpeggiator、Modulationの編集を行うことが可能です。

Tweakをクリックすると、詳細設定が表示される

サンプラの場合だと、Sample Edit、Modifier Edit、Mixer、Modulation、Macros、Playbackというタブが表示されます。ここでサンプルのエディットを行ったり、ボリュームやパンを変更したり……、あらゆるセッティングが可能です。もちろん、いろいろ調整した後のkitは保存して、次使うときに素早く呼び出すことができますよ。

ほかのプラグインをインサートすることなく、サウンドを加工することが可能

一方インストゥルメントだと、Layer Edit、Mixer、Modulation、Macros、Arpeggiatorというタブが表示されます。レイヤーしているサンプルのエディットや、そのバランス感、アルペジエーターをエディットしていくことができます。

絶妙な調整も、簡単に行うことができる

さて、ARCADEの概要を紹介してきましたがいかがだったでしょうか?これが今なら年間60ドルで使えてしまうので、かなりお得なのでは、と思います。

また現在output製品は、35%OFFのセールも実施中。「劇伴でもクラブ系でも使える、斬新なストリングス音源、output社のAnalog Stringsが面白い!」という記事や「新進気鋭の米メーカー、outputのmovementが面白すぎる!」で紹介した強力なプラグインを安くゲットできる機会となっているので、ARCADEと共にぜひチェックしてみてください。

【関連情報】
ARCADE製品概要

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