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USBバスパワーで動く15万円のマレットキーボードコントローラ、malletSTATIONの実力

昨年の楽器フェアにおいてパールのブースで展示されていた新製品、malletSTATION(マレットステーション)を見かけた方も少なくないと思います。これはマリンバやビブラホン、シロホン、グロッケンといったサウンドを演奏するのにピッタリなMIDIのコントローラで、日本のドラムメーカーであるPearlとMIDIコントローラメーカーの米Keith McMillen Instrumentsが共同開発した機材。

3オクターブで10.2kgという重さのこのmalletSTATIONはUSBパスパワーで動作し、基本的にソフトウェア音源で鳴らすことを主眼とした新しい電子楽器となっています。DTMユーザーにとって、入力デバイスの1つとして有効な機材であると同時に、Studio One 4 ArtistやMacのMainStage 3用のテンプレートもバンドルされているんで、「DTMは分からない」という方でもMacかWindowsがあれば、すぐに使うことができるというものです。先日、パール楽器製造の本社に伺ってデモなども見せてもらったので、これがどんな機材なのか紹介してみたいと思います。


ドラムメーカーであるパールが発売したマレットコントローラー、malletSTATION

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まずは、マリンバ奏者の石黒朱音(いしぐろあかね)さんに、malletSTATIONをちょっとだけ演奏してもらったので、その様子をビデオでご覧ください。

いかがですか?よく聴いてみると、ポコポコと打鍵音も聴こえると思いますが、実はこれ、石黒さんの演奏する目の前でマイク(先日記事で紹介したZOOMのQ2n-4Kを使いました)を使って音を録っていたんですよ。マリンバやビブラフォンのサウンドは横に置いてあったMacのMainStage 3で鳴らし、スピーカーから出したものを捉えています。見た感じでも、とても自然に違和感なく、アコースティック楽器同様に弾いているのが分かりますよね。


楽器フェアでお披露目されたmalletSTATION

1か月ほど前に「30年の歴史を持つ電子マリンバ、malletKAT。MIDI接続でNI KONTAKTなどとも有機的に連携可能」という記事でmalletKATという製品を紹介したことがありましたが、まさにその競合ともいえる製品なわけですが、製品のコンセプトや仕様についても、結構違いはあるようなのです。


3オクターブ43鍵となっているmalletSTATION

まずは、その仕様面からチェックしてみましょう。malletSTATIONは3オクターブのキーボードコントローラなんですが、普通なら3オクターブ=37鍵であるところ、これは43鍵と6つ多いんですよね。よく見てみると分かる通り、本来鍵盤がない位置にギャップキャップなるカバーが被さっているんですよ。そして、このギャップキャップの位置を変更することで、ド~ドという構成ではなく、ファ~ファとかラ~ラみたいな構成にすることができる自由な仕様になっています。


付け替え可能なギャップ・キャップ

つまり、最低音がCやAのマリンバ、最低音がFのビブラフォンと同じ設定にすることができるというわけなのです。もっとも、ギャップキャップをはめてある位置を自動検知するとかいうものではなく、右側にあるLow NoteボタンとLEDで一番下のキーをC~Bのどれにするか選んで、その位置に手動でギャップキャップをはめるだけですけどね。


LowNoteボタンでキーを変更できる

そして、この大きさであるにも関わらず、ACアダプタ不要で、USBバスパワーで動作するというのもユニークなところ。USBクラスコンプライアントなデバイスとなっているため、Mac、Windowsと接続すれば、すぐに使うことができるのですが、iPhone、iPad、Androidとの連携も可能です。ただし、iOSデバイスの場合、USBバスパワー供給の電力が小さく本体からの電力だけでは動作しないため、LightningーUSBアダプタではなく、Lighting-USB3アダプタが必要になるので注意してくださいね。


MIDI Expanderを利用することで5ピンのMIDI端子での入出力も可能に

なお、外部MIDI音源を使いたいという場合は、Keith McMillen Instrumentsが出しているMIDI ExpanderというUSB-MIDIインターフェイスを取り付けることで、5ピンMIDIケーブルを使ったMIDI入出力も可能となっています。

では、そのmalletSTATIONの基本機能について、先ほどの石黒さんが解説してくれたので、以下のビデオもご覧になってください。

これを見てもわかる通り、このソフトシリコン製の4.4cmx12.7cmの各鍵盤というか各パッドの中にはセンサーが埋め込まれており、単に叩いた強さを検知するだけでなく、抑え込むことでミュートさせるダンプニングや、押し込むことでMIDIのアフタータッチを実現するなど、マリンバやビブラフォン同様の演奏表現ができ、さらにそれを超える奏法までも備えているわけです。この際に利用するスティックやマレット類にとくに指定、制限はないので、どれでも好きなものを使って演奏できるようですよ。


ソフトシリコン製のパッド内に高感度なセンサーが埋め込まれている

また普通のキーボードとはちょっと違い、右側に2つのタッチフェーダーがあり、これらをピッチベンドホイール、モジュレーションホイールに割り当てて使うことができるほか、その上のPearlロゴの下にも水平にタッチフェーダーが、さらにその下に4つのボタンがあり、これらはすべてプログラマブルとなっているので、MIDIのコントロールチェンジなどを割り当てて自由に利用することが可能です。


右側に2つのタッチフェーダーが用意されている

そのほかにリアにはエクスプレッションペダル、サステインペダル、フットスイッチを接続するコネクタも用意されており、これらを活用したプレイも可能となっています。


Expresson、Switch、Sustainのコネクタが用意されている

ところで、このmalletSTATIONのタッチフェーダーの割り当てなどは、どうすればいいのでしょうか?実はこれ、インターネットブラウザ(Google Chrome推奨)を使って、WebアプリケーションであるmalletSTATION Editor起動することでコントロール可能となっています。malletSTATIONを接続していなくても、どんなことができるのか、ここ(https://files.keithmcmillen.com/products/mallet-station/editor/)にアクセスすればだいたいわかると思いますよ。


細かく設定していくことができるmalletSTATION Editor

そう、3つのタッチフェーダー、4つのボタンの割り当てはもちろんのこと、Low Noteの選択やオクターブの設定、また、キースプリットができるようになっているので、どこでスプリットするのかなどもここでできます。さらにはパッドのセンサーのベロシティーカーブを設定したり、ダンプニングのスレッショルドを設定するなど、かなり細かな設定もできるようになっています。

なお、malletSTATION Editorはインターネットブラウザを使うWebアプリケーション版のほかにもスタンドアロンで使えるバージョンもダウンロードして使うことが可能です。

一方、前述のとおり、malletSTATIONにはStudio One 4 Artistがバンドルされているので、これに付属の音源であるSampleOne XTなどを利用することで、マリンバ、シロフォン、ビブラフォンなどはもちろん、ピアノでもオルガンでもさまざまな音源を使用することが可能です。


Studio One 4 Artistがバンドルされており、malletSTATION用のテンプレートも入っている

また、Macユーザーの場合、Apple製のMainStage 3(3,600円)を持っていればMainStage 3用のテンプレートも無料でダウンロード可能となっており、これを利用することで、初心者でもより簡単に扱えるようになっています。


Main Stage 3用のテンプレートを利用することで、より簡単に使うことが可能

以上、malletSTATIONについて簡単に紹介してみましたが、いかがでしょうか?MIDIキーボードとは異なるこんなデバイスを利用することで、DTMでの制作環境の幅も広がりそうですし、もちろんライブなどでの活用も考えられそうです。

さらに、1年前にスタートし、先日2月3日に開催されたカラーガード・マーチングパーカッション全国大会(日本マーチングバンド協会主催)では、電子楽器の利用が認められているため、malletSTATIONの需要も高まっているのだとか。MIDIキーボードだけでない、新たな入力デバイスとして、今後広がっていきそうですね。

【関連情報】
malletSTATION製品情報

【価格チェック&購入】
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