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コロナ禍における大イベント、M3-2020秋が無事に開催。音系・メディアミックス同人即売会の様子を見てきた

10月25日、音系・メディアミックス同人即売会 [M3](エム・スリー)が無事に開催されました。今回は従来通り東京流通センターで開催される一方、オンラインによるWebイベントも同時に開催されるという新しい形態に。今年3月に行ったM3-2020春は、来場者数が激減し、資金難に陥るなど、今後の運営も危ぶまれる厳しい状況に陥っていたので心配していたのですが、中止や延期になることなく予定通り開催されたのはホッとしました。

一昨年、昨年はブースを出す出展者側としてのサークル参加でしたが、今回は取材するという立場での一般参加の形で、どんな状況なのか様子を見てきました。現地に行ってみると、例年ほどの大混雑というわけではなかったものの、それなりの活況を呈しており、コロナ禍における新しい秩序でのイベントとしてうまく動いているように見えました。M3 準備会によると今回の来場者数は6,000人強とのことで、例年の半数程度。リアルイベント側の開催時間は10:30~15:30といつものように短時間なので、私も多くを見て回れたわけではないのですが、DTMステーション的に見ても面白いところがいろいろあったので、レポートしてみましょう。

10月25日に開催されたM3-2020秋に行ってみた

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コロナの影響により、今年はさまざまなイベントが中止となっていますが、さまざまな要因が重なった結果、奇跡的ともいえるタイミングで、春、秋の2回とも開催されました。私も行かなかったので状況をしっかり把握できているわけではありませんが、3月に開催されたM3-2020春は、サークル参加、一般参加とも人数が激減し、難しい状況になってしまったことは、「M3が新型コロナの影響で資金難、協賛を募集中」という記事でも取り上げたとおり。

通常の半分程度の来場者数ではあったものの、にぎわっていたM3会場

これまで何度もサークル参加の形でお世話になってきたDTMステーションCreativeレーベルとしても、多少でも恩返しを……という思いで協賛させていただきましたが、同じ思いだった方も多かったようで、カタログなどを見ると、知人・友人を含め多くの方が協賛していたようでした。こうした状況の中、M3の運営は大丈夫なのか、M3準備会、代表の相川宏達さんにお話しを伺いました。

お話を伺ったM3 準備会の代表、相川宏達さん

コロナ感染が広がる中、M3-2020春ができるのかは瀬戸際まで協議の上、なんとか開催にこぎつけたものの、人数制限をしたり、整理をするなどの対応に追われました。通常、12,000人程度の来場者がいるのですが、春は非常に少なく、開催はできたけれど、成功だったとは言い難い状況ではありました。M3を運営する活動資金はカタログの販売なので、財政的にも難しくなりましたが、多くの協賛もいただけたことから、先の見通しはできないものの、なんとか秋の開催ができました」と相川さん。

会場の外側には別時間帯の待機者の列が……

今回は、リアルイベントとオンラインイベントの2つの形式での開催になったわけですが、この点については相川さんは

リアルイベントにおいては、しっかり換気などを行こなうとともにサークルのブース間隔を広げるためにブース数を半分に抑えました。一方、一般参加の入場者数も半分以下に制限し、リストバンドの色で入場の時間帯を変えるなどの工夫を行いました。その一方で、リアルイベントだけでなく、遠方などで参加しにくい方のためにオンラインイベントも同時開催とし、2つを融合させる異例な形での開催となりました

流通センターのM3のリアル会場からオンライン会場への中継も行われていた

M3はただの物販の場所だけではなく、人々の結びつきを大切にしています。そのためオンライン会場をただの通販の場にするのでなく、よりリアルとの繋がりができるよう、会場からの中継をしたり、ストリーミングで映像を上映するなど新しい枠組みを考えて実行しているところです。今後も運営側で何ができるか、積極的に考えいきたいと思います。改めて、M3即売会へのご協賛・ご寄付、本当にありがとうございました。みなさんの温かい気持ちで、力をいただけました。心の底から感謝を申し上げます」と相川さんは語っていました。

リストバンドの色によって参加者の時間帯を分ける入れ替え制となっていた

会場に入って見渡すと、確かにブースの間隔は広く、入場者数が制限されていたことから、例年のM3と比較すると、ずいぶん空いている感じはありましたが、それでも新しいM3の形として盛り上がりを見せていたことで、ひとりのM3ファンとして、安心したところです。

各ブース列の幅も広く設置され、密を避けられる形での運営になっていた

このM3開催の前日、Twitterで「M3に取材に行くので、面白いネタのあるブースがあったら教えてください」と書いたところ、複数の方から連絡をいただき、それらのブースを訪ねてみました。また、会場を歩いていると、知っている方などもいろいろ見かけたので、少しお話を伺ったり、写真を撮らせていただいたので、紹介していきましょう。

VTuber vs 作曲家 138組でコラボ!?

Reverse Real(@vtuberRR)のJACKSEA(@jacksea_cp)さん

私のツイートに位置早く反応してくれたのが、VTuberプロジェクト「Reverse Real」のJACKSEAさん。状況も分からないまま、開場してすぐにブースにお伺いして話を聞いたら、とてもユニークなプロジェクトでした。

「今回頒布しているのは作曲家138名とVTuber138名で作った、コンピレーションアルバムなんです」とJACKSEAさん。自身がカリナミューさんというVTuberの楽曲をプロデュースしたのをきっかけに、VTuberと作曲家に接点がないことに気づき、双方の交流の場を作ろうと立ち上げたのが、Reverse Realであるとのこと。

JACKSEAさん(左)とB.b.Bさん(右)

今回が2回目となるコンピレーションアルバムで、Twitterなどを通じて呼びかけたところ、VTuberが約1,000人、作曲家の約460人のエントリーがあったそうです。その中から選ばれた、138名のVTuber、138名の作曲家がペアとなり、それぞれの楽曲を制作したので、曲数は138曲という、かなり大規模な企画に。さらに、今回ブースに一緒にいたB.b.Bさん作曲し、参加者全員で歌った合唱曲1曲も入っているので、トータル139曲の内容。さすがにCDには収録しきれないので、QRコードを読み込むことでダウンロードする形でのカードの頒布となっていました。

来年3月には、VTuberとプレイヤーとして参加する作曲家を合わせ総勢90名によるライブも計画しているとのこと。そのためにクラウドファンディングを行った結果、支援総額は約4,500.000円と、今後相当面白い流れが期待できますね。公演数は6公演で、東京・大阪・名古屋・北海道・福岡を回るそうですから、気になる方はぜひチェックしてみてください。

ミニ鍵盤のProphot-5、Prophet-Mini !?

PikoPiko Factory(@PikopikoF)のバーバラ・アスカ(@barbara_asuka)さん

今回、ぜひ見にいかねば…と思っていたブースの1つがPikoPiko Factory。私の30年来の知人でもあるシンセ先輩、それにサンレコでシンセサイザーガールズ!!という漫画の連載をしているバーバラ・アスカさんこと西園寺スペルマさんの2人によるサークル。そう、ここがProphet-5ソックリに復刻したProphet-MiniなるものをM3で展示していたのです。所用とのことでシンセ先輩は欠席してましたが、バーバラさんによると、「発表はMaker Faire Tokyoの1週間前にしていたのですが、発表以来、国内外から“なんだこれは!?”と熱いメッセージがたくさん来るんですよ」とのこと。

ミニ鍵盤でProphet-5を再現するProphet-miniとその中身の基板

バーバラさんのアイディアを盛り込みつつ、モノづくりのベテラン、シンセ先輩が開発したというProphet-Miniは、ネットで流通していた本物の回路図を元に再現したもの。当初は実物大の復元を考えていたけれど、福岡の現役大学生が先に復元してマスコミなどで話題になってしまったため方向転換。時代が進み部品が小さくなったこともあり、ミニ鍵盤でコンパクトなものにするとともに電池駆動で、スピーカーを内蔵する設計に変えたのだとか(シンセ先輩んのミスでスピーカーは付け忘れた)。どんな音が出るのか、すごく楽しみに見に行ったけれど、実はまだ内部の回路・基板にバグがあり、音が出ておらず……。

リアパネルを見るとMIDI端子が装備されている

本来ヘッドホン端子も付くはずだけど、それも付け忘れたので、後で穴をあけるのだとか……。そもそもProphetのロゴなんか付けちゃって大丈夫なのか? 本家SEQUENCIALがProphet-5 Rev4を発表したタイミングにどうなんだろう? 意匠的に問題はないのだろうか? そもそもホントに完成するのか……、などなど突っ込みどころ満載ではありましたが、シンセ先輩、音が出るようになるのをお待ちしております!

MIDI 2.0のガイドブックがリリース!?

atsushieno(@atsushieno)さん ※ごめんなさい、顔写真を撮影し損なってしまいました…

AMEIからMMAからも出版されてないのに、MIDI 2.0のガイドブックがあるって、どういうこと? 会場で目に留まってビックリしたのがatsushienoさんのブース。ここにはMIDI 2.0 UMPガイドブックなるもののほかに、LINUXのLV2オーディオプラグイン開発者ガイド、さらにはシーケンサエンジンを支える技術なる書籍など、気になるマニアックな書籍が、いずれも500円という価格で並んでいます。

MIDI 2.0 UMPガイドブックの目次

「まだMIDI 2.0に関する情報が仕様書のほかに何もなく、SDKもないので、MIDI 2.0に関するプログラミングをするには困難な状況です。それを少しでも改善できるよう、MIDI 2.0関連仕様のひとつであるユニバーサルMIDIパケット(UMP)を中心にMIDI 2.0でMIDIデバイス間やりとりできるメッセージとしてどようなな機能が追加されたのかをまとめたのがこの本なんです」とatushienoさん。

どの本もかなりしっかりした内容になっている

一方、「普段Linuxを使っていることから、DAWはWaveform(Tracktion)を使っているのですが、Tracktion開発チームが、オープンソースのプラグイン検証ツールを提供しているので、それを使っていろいろと試した結果をまとめた本と、Linuxのプラグイン規格であるLV2についても情報があまりないので、まとめてみたのがこちらです」と紹介してくれました。それぞれ50ページ程度の冊子ですが、普段はBOOTHサイトで各本ともに1,000円でPDF版を売っているので、気になる人は入手してみるといいと思いますよ。

MMLを入力するとファミコンで演奏できるシステム

ハイデン(@hydden0310)さん

M3会場を歩いていて、ふと目にとまったのが、ファミコンに基板が刺さった不思議なものを展示していたハイデンさんのブース。「MML完全に理解した」とか妙なことが書いたTシャツを着ているのでますます気になります。

「MMLで入力するとNSFに変換するソフトを作りまして、それをSDファイルにコピーした上で、この基板にあるスロットに挿すと、ファミコン内蔵の音源を鳴らすことができるシステムになっているんです。ぜひ、音を聴いてみてください」とイヤホンを差し出されました。尋常じゃないマニアですね(笑)。実は、ハイデンさん、ファミコンの音源を使った、チップチューンを得意とする作曲家であり、3DSやSwitchにおける古代祐三さん作品制作においてもファミコン音源MMLコンバートで協力などをしているのだとか……。

ファミコンにNSFプレイヤーを組み込んで内蔵音源を再生

もちろんM3なので、頒布していたのでは、ファミコンというわけではなく、これを使って演奏させた音源をCD化した作品。この時代にあえてファミコン本体の音源を鳴らす面白さ、憧れる人も少なくないのではないでしょうか?

と、妙にマニアックで濃いブースばかり伺ってしまいましたが、他にもツイッターでご連絡をいただいた方のブースに伺ってみたり、会場を歩いていて知り合いを見かけたりもしたので、以下写真で紹介していきましょう。

 

ねじ式(@nejishiki0221)さん
M3-2020春にてリリースされた、ねじ式xbuzzGのスプリットCD「フリィダム・ランプシェード」とともに、ねじ式ハクビシンパーカー2020やこれまでの作品を頒布していました。ねじ式さんいわく「春に比べると、すごく人がたくさん戻ってきた印象で安心しました。ぜひ、今後もM3には参加していきたいです」とのこと。ぜひ続いてほしいですよね。

 

BabyDollSymphonyのこくまろみるく=ティッシュ姫さん(右 @tissue_princess)と、りの(左 @rino_BDS)さん

壁サークルには、どんな人がいるんだろう……と思って見つけたのは、ティッシュ姫こと、こくまろみるくさん。あれ?と思ったところで、声をかけていただいたのですが、今回はBabiyDollSymphonyの新譜「ミッドナイト・ジェットコースター」をリリース。お会いしたのはだいぶ久しぶりだったように思いますが、お元気そうで何よりでした。

 

佐々木 宏人(@hiroto_sasaki)さん
Twitterのタイムラインで見つけて伺ったのは作曲家の佐々木 宏人のブース。先日、DTMステーションPlus!にもご出演していただいたバイオリニストの天野恵(@kei_amano)さんとの共作で新譜「Ice Planet」をリリースしていました。が、タイミング悪く天野さんは不在。お会いしたかったです……。

 

村スタジオさんのよんまさん(左 @hi4ma)とフライトレック(右 @flightrec)さん

私のTwitterの呼びかけに対し、「推薦します!ぜひ見にいってください!」と、さのっちDJ電子音(@sanocchi2010)さんから連絡を受けて行ってみたのが、モジュラーシンセ使いのよんまさん、ペーパークラフトで自身の部屋を再現したフライトレックさんのブース。よんまさんは、ピカルミンを使ったコンピュレーションアルバムなどを頒布。一方のフライトレックさんは、さまざまなシンセのミニチュアを楽しめるペーパークラフトを頒布していました。

ペーパークラフトで再現したシンセサイザーの部屋

そのペーパークラフトを使い、2004年にサンレコの「祐天寺浩美のお部屋一刀両断」で紹介された部屋を忠実に再現していたのは、なかなかの見ものでした。

 

佐々木憲(@k_acc)さん

同じくTwitterで連絡してくれた佐々木憲さんもチップチューンの作品を頒布していました。こちらはファミコンの音源や、MSXに搭載されていたPSG音源(AY-3-8910の互換品)を搭載したフランスTwisted ElectronsのAY3なる音源で作ったチップチューンサウンドにピアノ、ベース、ドラムを乗せたジャズアルバム「KEEP PLAYING !!」を頒布していました。

 

MinsTRel(@minstre42670436)のお二人

そして、先日のDTMステーションPlus!の番組にも出ていただいたMinsTRelというユニットのブースにも行ってみました。作曲家・多田彰文さんがスペシャルアドバイザーという形で監修しているというメーザー・ハウス出身のメンバーによるMinsTRelは、オリジナルの小説とサウンドトラックがセットになった「ワンダーボーイ」を頒布していました。番組内でも少し映像と音を紹介しましたが、なかなかのクオリティーですよ。

 

DOTEC-AUDIO(@DotecAudio)のフランク重虎さん(左)と飯島進仁さん(右)

最後に紹介するのは、DeeMaxなどのプラグインでもお馴染みのDOTEC-AUDIO。通常は企業ブースとしてのM3参加でしたが、今回は企業ブースのスペースが設けられなかったために、サークル参加となったDOTEC-AUDIOは、フランク重虎さん、飯島進仁さんのお二人揃ってブースでの売り子をしていました。先日の記事「アナログ的な太いサウンドが出せるボコーダー、DeeVocoderをDOTEC-AUDIOがリリース。TruePeakを抑える専用のプラグインDeeTPも同時に誕生」でも紹介した2作品をメインに、さまざまな製品が購入できるようになっていたため、M3来場者というよりM3のサークル参加者が中心に買いに来ていたようです。

以上、コロナ禍において開催されたM3-2020秋についてレポートしてみましたが、いかがだったでしょうか?800近いサークルが参加していたので、紹介したのはその1%程度に過ぎないですが、その雰囲気の一端は感じられたのではないでしょうか?私の趣味により、かなり偏ったブース選定だったようにも思いますが、M3は音楽制作、DTMの世界における聖地。ぜひ、これからも確実に続くよう応援していきたいと思います。DTMステーションCreativeレーベルとしても次回は、参加する方向で検討していきたいと考えているところです!

※2020.11.04追記
2020.10.27に放送した「DTMステーションPlus!」から、第162回「世界初公開!Rob Papen新製品発表会」のプレトーク部分です。「コロナ禍における大イベント、M3-2020秋が無事に開催。音系・メディアミックス同人即売会の様子を見てきた」から再生されます。ぜひご覧ください!

【関連情報】
音系・メディアミックス同人即売会 [M3]

#M3

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