iRig PROをiPad miniに接続し、コンデンサマイクからの音を入力してみた
まずは、以下の写真をご覧ください。これが歴代のiRigです。左からiPhone 5s、iRig、iRig HD、iRig PROとなっており、大きさの雰囲気もこれで分かると思います。歴代とはいえ、実はいずれも現役の現行製品。製品の性格や価格が異なるため、いずれも現役なんですね。ちなみに実売価格はiRigが4,000円程度、iRig HDが9,800円、iRig PROが17,800円くらいとなっています。
それに対しiRig HDとPROは本体内にA/Dコンバータを搭載し、iPhone/iPadへはLigitningケーブルまたは30ピンDOCKケーブルで接続するデジタルのオーディオインターフェイスとなっています。だからこそ高音質になるし、その分価格も高くなるというわけですね。
でも、なんでMacだけでWindowsに関してスペックに書かれていないんだろう?と思い、Windowsで使えるのかを試してみたところ、あっさり動いてくれました。やはりAppleの認証をとったデバイスだから、Macについては記載できてもWindowsについては記載できないという面があったんですかね?
ただし、Windowsの場合はMMEドライバでの入力サポートだけで、ASIOドライバは使えません。ASIO4ALLを使うことでASIO化はできましたが、そもそもiRig HD、PROともにモノラルの入力のみのオーディオインターフェイスであり、出力がないデバイスだから、そもそもASIOで利用するデバイスとしては向いていなそうですね。
では、そのiRig HDとiRig PROで何が違うのでしょうか?最大のポイントとなるのは、iRig HDがギター入力専用であるのに対し、iRig PROの入力端子はコンボジャックとなっており、マイク接続も可能になっていることです。ダイナミックマイクの接続もできるし、コンデンサマイクの接続も可能なんですね。
コンデンサマイクを利用するためには、+48Vのファンタム電源供給が必須となるわけですが、iRig PROの右サイドには+48Vというスイッチがあり、これをオンにすることで、赤のLEDが点灯するとともにコンデンサマイクへの電源供給ができます。なお、その電源供給元として、底面に電池ボックスがあり、ここに006Pの9V電池を入れることで動作するようになっています。
もっともファンタム電源が不要なのであれば、この電池はなくてもOK。オーディオインターフェイスとしては、iPhone/iPadからの電源供給のみで動作させることが可能になっているのです。
さて、iPhone/iPadと接続すると、iRigのLEDが青く点灯します。これで入力の準備ができたことを示すわけです。また銀色のGAINノブがあるので、これで入力レベルを調整することができます。
AmpliTubeなどを通じて処理された音は、iPhoneやiPadのヘッドホン出力、または内蔵スピーカーから音が出てくる形になっています。
そしてもう一つiRig PROの大きな特徴は、ここにMIDI入力端子も用意されていること。これは付属のケーブルを利用することで、利用できるものであり、手持ちのMIDIキーボードなどを接続すれば、iOSのソフトシンセなどを演奏することができるわけです。
ところで、最近のDTMにおいてはUSB-MIDIキーボードが主流となっており、その多くがMIDI端子を装備していないので、MIDI INの端子だけあっても使いづらいというのが正直なところかもしれません。MIDI端子を装備していないという意味では、IK MultimediaのiRig KEYSもしかりなわけです。が、ふと気づいたら、iRig PROのiPhone/iPadへ接続するための端子と、iRig KEYのものがソックリ。試しに、iRig PROに付属するLightningのケーブルをiRig KEYSで使ってみると、見事に認識してくれました。
両方が同時に使えるともっといいのですが、とりあえずはiRig KEYSがiPhone 5以降、またiPad miniを含む第4世代iPadのLightningコネクタに直接接続できるようになるというのは嬉しいところ。ぜひ、ケーブル単体の発売もお願いしたいところですね。
SONIC PORTと並べると同じくらいのサイズ。ただし製品の方向性はかなり違う